佐渡演習林のスギ天然林(新潟県)

新潟大学の佐渡演習林には、スギ天然林が分布しています。

このサイトで紹介している上大内沢仁鮒水沢隠岐の天然スギが、いかにもスギらしい通直な樹形をしているのとは異なり、佐渡の天然スギの樹形はかなり特異です。しかし、この樹形こそに、スギのたくましさを見ることができると思います。それは、以下の解説文からも読み取ることができます。

海からの湿った風が吹き上げることにより、大気中の水分が飽和状態となり霧が頻繁に発生する標高帯(雲霧帯)に形成される日本固有の森林群集です。佐渡ステーションのスギ林は、総面積・森林の連続性・自然度の高さなどの点から国内有数のもので、特に伏条と呼ばれる無性繁殖により更新した「小杉立」(6林班)の群集と、佐渡最大級(直径約200cm)の大王スギを擁する13林班の群集は共に学術的価値の高い貴重な森です。激しい季節風による傷害のために複雑に屈曲ながらも、500年以上生存してきた個体が多数含まれます。

新潟大学佐渡自然共生科学センター演習林「佐渡の自然」

以下に、様々なスギの写真を掲載します。それぞれの樹形がどのような経緯で形作られたのか、想像力をたくましくして見ていただけたらと思います。同時に、スギの特性についても考えてみてください。例えば、株スギができあがるのも、なるほどと思えることでしょう。


この写真は、森林施業研究会の合宿で訪れたときのものです。そのときの記録と参加者の感想もご覧ください。