隠岐のスギ天然生林(島根県)
ユネスコ世界ジオパークに認定されている隠岐は、地質だけではなく、植生もすごくおもしろいです。地質と植生の結びつきの深さを考えれば、当然のことだともいえますが。
その隠岐には、天然スギが分布しています。中でも、ここに紹介する「自然回帰の森」と銘打たれているスギ天然林は、見応えがあります。隠岐のスギについて知りたい方は、隠岐ユネスコ世界ジオパークの解説をどうぞ。
まずは、現地にあった看板です。ちょっと読みにくいですね。上に紹介したページに、これと同じ解説の鮮明な画像がありますので、しっかり見たい方はどうぞ。
以下、現地の写真です。高木層はスギが優占しています。スギの樹高が高いので、それに対する亜高木と呼べる樹高(けっこうな高さ)に到達する個体は少ないかもしれませんが、全般的に階層構造は発達していると思います。
構成種は異なりますが、各地のスギ天然林と似たような階層構造をしていると思いました。
枯枝を含めて、枝の太さが、これらのスギがけっこうな樹齢であるとこを示しています。この写真の2個体は、今は枯れていますが低い位置に太い枝があります。他個体とあまり競合せずに育ってきたのでしょう。
上の写真と同じ個体の上部です。太い枝に、高齢のスギ独特な風格を感じます。
斜面なので片枝になることは仕方がないにしろ、どのスギも樹冠(とくに下側への枝張り)は十分に大きいといえます。どのような過程で各個体がこの樹冠を獲得したのか、興味がそそられます。
この写真は、森林施業研究会の合宿のオプショナルツアーで訪れたときのものです。そのときの記録と参加者の感想もご覧ください。