用語を知ることは、正確なコミュニケーションをとるために不可欠です。
用語をしっかりと理解することは、科学的な視点で森づくりを考えたり、森林や樹木のことを理解することにもつながります。
ちょっと心配な森づくりの用語
樹木や森林に関する用語は、ほとんどが植物学・森林生態学などの学術用語です。したがって、これらは定義がしっかりしていて、意味がぶれません。
森づくりに関する用語は、本来は林学分野(中でも造林学)の学術用語であるべきです。しかし、日本で使われている林学関係の用語のいくつかは、行政的な解釈でもともとの意味と違う意味で使われたり、意味が時代(というより政策?)によって変わったり、人によって異なる意味で使われたりするなど、一義的に用いられていません。さらに、従来の用語で言い表せるのに新しい用語が作られることも珍しくありません。
植物学や森林生態学などの自然科学の用語は、器官・形態・現象など客観的にとらえられるものを示します。対して、林学用語は人が行う作業を示したり、概念を表したりと、人の意思が含まれる用語が多いからだと思います。
用語の整理:一語一義に整理することが必要
上記のことから、森づくりに関する用語を整理する必要性を感じています。本来、その作業はしっかりした組織が、専門家チームを作って、関係者との合意形成を図りながら進めるべきことで、それには相応の労力と時間がかかります。
ただ、これを待っていてはいつまでも事がすすまない(というよりサイト運営者がいつまでも気持ち悪い)ので、サイト運営者が個人でできる範囲でその整理を試みました。もともとは日本語の用語の整理をしたいと思っていたのですが、英語の用語と対応させることで用語の持つ意味をより明確にできると欲が出て、英語の用語の整理にも手を出してしまいました。といっても、いくつかの辞典や用語集を調べただけですが。
- 用語集(日本語)
- 用語集(英語)準備中
この用語集では用語の意味(定義ではない)を記載し、必要な場合には解説を加えました。その内容に関しては、しかるべき人による監修を受けていませんし、関係者との合意形成もなされていません。そのため、用語というか言葉によってはかなり私見が入った整理になっています。このことを踏まえた上で参考にしてください。